Tuesday, May 13, 2014

Call for Papers (日本語)

国際学術会議における口頭研究発表応募要項
――アブストラクト原稿募集のお知らせ――

枯葉剤の対話と言説 ―人権・環境・パワーのポリティクス―

場 所: 沖縄キリスト教学院大学 シャローム会館
住 所: 〒903-0207 沖縄県西原町字翁長777
日 付: 2014年11月1日(土)~11月2日(日)
内 容: 基調講演、パネルディスカッション、各研究発表(30分)
言 語: 英語 & 日本語

社 会 背 景

世界の生物学・化学兵器の歴史において、沖縄は中軸的な――そして悲劇的な――位置(ポジション)を占めている。1945年から1972年までの米軍コントロール下の沖縄において、米国国防省は生物学兵器の実験と、米国本土領域外最大規模の化学兵器備蓄を行っていた。退役軍人らの証言や軍事記録によると、ベトナム戦争中は枯葉剤もまた、当時戦闘派遣部隊のための前方集結基地として機能していた沖縄で保管されていた。1969年、沖縄でおこった神経ガスの漏出による米国軍人のあいだの健康被害の余波は、瞬く間にワシントンまで広がり、米国政府はこれら毒物の海外備蓄を認めざるをえなくなったばかりでなく、ニクソン大統領もまた生物学兵器軍事利用の差し止めを余儀なくされたのである。40年以上にわたって、これら大量殺戮兵器は沖縄に存在しつづけてきたが、それとどうじに合衆国政府当局による偽情報もまた絶え間なく流されつづけてきた。今日、ようやく人びとはこれら有毒成分のもたらす遺産についてじゅうぶん理解できるようになった。毒素はこの島と、現在の住民たち、また島で働いていた退役軍人たちの健康をも脅かしつづけているのである。シリアの神経ガスから、南ベトナムのダイオキシン汚染地域、米国全土のスーパーファンド(包括的環境対処・補償・責任法)地域にいたるまで、兵器化された化学物質は今も人類に憑依している。生物学的環境を破壊し、罪なき人々の健康を侵しつづけているのである。

趣  意

この状況の中、沖縄キリスト教学院大学大学院異文化コミュニケーション研究科では、戦争兵器としての毒物に照準する国際会議を開催し、化学兵器の及ぼす人類その他の生物、自然環境、国際関係、そしてこれを配備する国家の政府への影響について学んでいく。この学術会議の目指す核心は、特別利益諸団体によって長く隠蔽され、あるいは捻じ曲げられてきた真実を明るみにだすため、対話を発動させることである。これは、銃砲が鳴りやんでなお、触れるものすべてを長く汚染しつづける化学兵器に批判の照明を投げかける試みなのである。そして新たにこの島から発話を発動することで、この島とアジア、そして北米を結ぶ歴史を再考し、沖縄における軍事基地問題に新たな光を当てることを目的とする。

アブストラクト原稿の締切: 2014630

アブストラクト投稿規定: アブストラクトは300語(words)を超えないものとする。ただし、口頭発表のタイトル、所属機関、Eメールアドレス、電話番号(国内/国外)は語数に含めない。

口頭発表用のアブストラクト原稿は、以下のテーマに即したものが望しい。(ただし、下記以外のテーマも受理可能)

連絡先: politics.poisons@gmail.com

1. 真実を覆い隠すコミュニケーション戦略
2. 社会、倫理、医療、経済、政治において担い続けるべき代償
3. 化学兵器計画
4. 環境問題
5. 公衆衛生と個人の健康への懸念
6. 国内の禁則や国際的な条約による規制
7. 化学物質の拡散とその防止
8. 軍事的計画の機密性
9. 特別利益(既得権益)団体
10.  倫理性
11.  平和研究
12.  プロパガンダ
13.  沖縄と基地問題




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